- 「政策金利」
- 中央銀行が、一般の銀行(市中銀行)に融資する際の金利。
中央銀行の金融政策によって決められる。
考え方:
- 景気が良い時には,高く設定する
→ 預貯金やローンの金利が上がる
→ 預金が増え,貸付が減る
→ 通貨の流通が抑えられる
- 景気が悪い時には,低く設定する
→ 預貯金やローンの金利が下がる
→ 預金が減り,貸付が増える
→ 通貨の流通が促進される
- 「公定歩合」(〜1994/9)
民間銀行の金利は公定歩合と連動するように規制されていた。
公定歩合を変動させることは日本の市中金利を変動させることと等しく、日銀は公定歩合を操作することで金融政策を行うことができた。
- 民間銀行の金利の完全自由化 (1994/10〜)
- ロンバート型貸出制度の導入 (2001/2)
民間銀行は,資金の運用と調達を短期金融市場 (「無担保コール翌日物」) で行う。
経営が不振な民間銀行は信用が低いため、短期金融市場で借り入れできなくなったり、借り入れできたとしても非常に高い金利で借り入れることになる。このことで金融不安を招く恐れがあった。
これを防ぐために、担保さえあれば、日銀は制限なく民間銀行に公定歩合で融資をすることにした。
担保があれば、民間銀行は公定歩合の金利での借り入れが保証される。
こうして公定歩合は,「短期金融市場の金利の上限」がこれの意味になる。
日銀は,短期金融市場の金利の上限を操作することで金融政策を継続。
- 「公定歩合」を「基準割引率および基準貸付利率」に名称変更 (2006/8)
「公定歩合」の意味が「民間銀行の金利は公定歩合と連動」から「短期金融市場の金利は公定歩合が上限」に変わったので,名称変更。
- https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/ki/J0256.html
日銀が民間の金融機関に直接資金を貸し出すときの基準金利。
2001年2月に導入された補完貸付制度(ロンバート型貸出制度:金融機関が一定の条件のもとで、あらかじめ差し入れた担保の範囲内で日銀から借り入れを行うことができる制度)に適用される金利で、金融市場における短期金利(コールレート)の変動上限になっています。
かつては公定歩合と呼ばれ、日本銀行の政策金利として機能しており、預金金利や為替レートにも強い影響を持っていましたが、政策金利が無担保コール翌日物金利(オーバーナイト・レート)に変更され、公定歩合に「政策金利」としての意味合いがなくなったことを受けて、日銀が2006年8月に「公定歩合」という呼称を「基準割引率および基準貸付利率」に変更しました。
- 政策金利の推移
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