Up 銀行再編 : 要旨 作成: 2020-10-16
更新: 2020-10-16


    中銀デジタル通貨が実現されると,決済サーバーは一つに向かう。
    実際,決裁サーバが複数立っていることは,不都合・不具合でしかない。

    決済サーバーの一本化には,人・組織がこれまでもっていた銀行口座が一つのサーバに収納されるということが含まれる。
    このサーバは,実質中銀そのものである──以下このサーバを「中銀サーバ」と呼ぶ。
    銀行が現在中銀にもっている口座は,一般者の口座と横並びになる。

    ひとの貯金は,中銀サーバの中にある。
    銀行は,ひとが貯金・決済に利用するところではなくなる。
    銀行が運用する資金は,貯金ではなく,中銀からの融資になる。
    <融資を受けて融資する>は,企業としてどんなふうに成り立つか?

    銀行の業務内容から貯金・決済サービスが無くなるとき,残る業務は資金運用と融資である。
    資金運用をサービスにする銀行──これは,銀行がファンドと同じになるということである。

    融資ををサービスにする銀行──こっちのほうはどうか。
    中銀サーバは,すべての人・組織の相関図を高度に把握できる。
    融資を業務させたら,銀行の融資担当者の能力にじきに追いつき,そして追い越す。
    したがって,銀行の融資業務は,中銀からは融資を受けられない者に金を貸す「消費者金融」になるのみである。

    この流れの中で,銀行はいまのまま存続することはできない。
    大規模な銀行再編──銀行消滅?──がまっているというわけである。