Up | ソフトシナリオとハードシナリオ | 作成: 2020-10-17 更新: 2020-10-17 |
個人のこの財布は,デジタル通貨運営会社のサーバの中につくられた個人口座である。 デジタル通貨の<支払う・支払われる>は,<他の口座に振り込む・自分の口座に振り込まれる>である。 中銀デジタル通貨は,「デジタル通貨運営会社」が中銀 (中央銀行) になる場合である。 中銀デジタル通貨の実現は,中銀口座の実現である。 日本の中央銀行は,日銀である。 中銀デジタル通貨はデジタル円である。 デジタル円が実現すれば,一般的日本人にはデジタル円が最も使いやすいデジタル通貨になる。 こうして,一般的日本人は,デジタル円口座をつくることになる。 この口座のサーバは,実質,日銀に属する。 国民の大多数が中銀デジタル通貨ユーザになるとき,中銀デジタル通貨口座は「国民口座」になっている。 そして国も,これを「国民口座」として使い出す。 実際,中銀デジタル通貨の実現を国策にすることは,「国民口座」の実現・運用が目的なのである。 「国民口座」の実現・運用については,ソフトシナリオとハードシナリオの二つが立つ。 この別は,国民が「国民口座」をどの程度に用いるかにかかっている。 国民口座の背後に国の管理を見て,これを嫌い,財布マネーとして使うだけにする。 この場合は,ソフトシナリオになる。 口座を複数持っていることの煩瑣を嫌い,併せて国民口座に「親方日の丸」を頼んで,預金を国民口座に一本化する。 この場合は,ハードシナリオになる。 本論考は,ハードシナリオを考えることにする。 ソフトシナリオは,ハードシナリオを色々に薄めたものということになるからである。 |