Up | 民間銀行の過剰 | 作成: 2020-10-15 更新: 2020-11-12 |
これは,クライアントと銀行の距離が,無くなるということである。 地銀は,クライアントの近くに建っていることがこれの存在理由だったが,いまこの存在理由を失おうとしている。 物理的距離が関係なくなると,ひとにとって銀行は「どれを択んでも同じ」というものになる。 実際,銀行は,どれも同じになるように条件づけられている。 こうして,銀行はいま,淘汰のステージに入っている。 この淘汰は,銀行がただ1つになることを極みとする。 中銀と民間銀行の関係が1対多から1対1になるとき,その民間銀行は,実質,中銀の一部門である。 ひとの銀行口座は,「中銀口座」になる。 このように,電子決済の進展は,その先に「中銀国民口座」をのぞむことになる。 また,民間銀行の淘汰を待たずとも,「中銀国民口座」の兆しを現せば,これは民間銀行の淘汰を推進することになる。 いずれにせよ,中銀通貨の使用は中銀国民口座間の振替 (これは台帳の数字をいじるだけのこと) で貫徹されるようになるというのが,時代の流れである。 |