Up 労働の動機づけ : 要旨 作成: 2020-12-09
更新: 2020-12-09


    財政出動型財政は,<金造り>型財政であり,納税や年金保険料納付が意味の無いものになる。
    納税・年金保険料納付は,名目的に残るのみとなる。
    これに期待する機能は,ひとに「働かねばならない」と思わせることである。

    財政出動型財政の政府は,「自助・共助・公助」を唱えて,「公助」があくまでも最後であることを強調する。
    困窮に対する政府の手当支給を当たり前にする文化は,「労働」を人の行動規範として立てられない文化だからである。


    そして今は,働かないで生きている者が多数の時節である。
    このような時節は,経済を成り立たせるために,より強くひとを「労働」に動機付けねばならない。
    しかしこの「労働」は,左翼イデオロギーの謂う「搾取」に他ならない。
    働かないで生きている者が多数になる時節は,「労働」を人の行動規範として立てることが,「搾取」を人の行動規範として立てることになる。

    こうして,働かないで生きている者が多数になる時節は,「労働」を人の行動規範として立てることが難しい。
    この「難しい」は,「騙しの論をうまくつくるのが難しい」である。
    理屈を立てれば,自滅する。
    結局,「自助・共助・公助」くらいの言い方で収める──ということになるわけである。