今日,「赤字国債」を悪く言える者はいない。
だれもが「赤字国債」で生かされている身だからである。
だれもが「赤字国債」で生かされているということは,財政は「赤字国債」を本道にするものへと「進化」したということである。
これは,良し悪しを言うことではない。
──「進化」は,良し悪しを言うことではない。
「物は高いところから低いところに落ちる」が良し悪しを言うことではないのと,同じである。
国の債務の大きさで日本を特別視してきたのも,もう終いである。
他の国がすぐに日本に追いついてくる。
日本は,それらの国の中に埋没して,目立たなくなる。
「赤字国債」危機論のうちに「円レート下落」があるが,金ジャブジャブ財政はどの国もお互い様になるのである。
ここは, 《奈落の底に興味津々》を構えとするのみ。
|
読売新聞, 2020-12-08
税収減自治体 国が支援へ
地方消費税を補填
総務省は、新型コロナウイルスの影響で財政難に苦しむ自治体向けに、今年度の地方消費税などの減収分を地方交付税で支援する構えだ。
実現すれば、初めての対応となる。
武田総務相が近く正式表明する。
自治体が税収減を補うために発行する「減収補填債」の対象に、地方消費税と軽油引取税を加える。
こうした措置を講じるため、来年の通常国会に地方財政法改正案を提出する。
減収補填債は、発行額の4分の3を国が地方交付税で肩代わりし、自治体の負担が4分の1で済む。
政府は減収補填債の発行急増に備え、公的資金による一部買い取りも検討する。
消費税は税率10%のうち、2.2%分が地方消費税として配分され、都道府県と市町村の主要財源となっている。
しかし、新型コロナに伴う消費の落ち込みで、今年度は大幅減が見込まれている。
|
|
|
同上
新規国債発行 20兆円超
政府は11日、来週に決定する予定の2020年度第3次補正予算案で、国の新しい借金となる新規国債を二十数兆円発行する方針を固めた。
政府は今年度、第2次補正予算までに新規国債を約90.2兆円発行しており、今年度の発行額は総額で110兆円を超え年間では、過去最大となる。
政府は3次補正の一般会計の歳出を約19.2兆円とする方針だ。
また、新型コロナウイルスの感染拡大で景気が急速に悪化したことから、当初想定した税収が8兆円規模少なくなる見込みだ。
新たに支出する歳出分と税収が減る分を‘合わせた金額のうち、予備費などで補えない分を国債の追加発行でまかなう。
20年度の政府の当初予算で一般会計の歳出は約102兆6580億円だった。
相次ぐ経済対策と大幅な税収減で、3次補正を含めた新規国債の年間発行額が当初予算の規模を上回る異例の事態になる。
|
|
|
同上
赤字国債特例 5年延長
政府方針 法案審議なしで発行
政府は11日、毎年の法案審議を行わずに赤字国債を発行できる特例措置を2025年度まで5年間延長する方針を固めた。
予算の執行に支障が出る事態を防ぐ狙いがある。
財務省が来年の通常国会に特例公債法の改正案を提出する。
政府は予算案を毎年編成している。
近年は高齢化による社会保障費の伸びで歳出が増え、税収不足が続いている。
人件費などの経常的な経費をまかなう場合、政府は赤字国債を発行する。
財政法は、国の歳出は国債や借入金以外の歳入でまかなうよう定めている。
国の借金となる赤字国債の発行は例外的な措置にあたり、本来は発行を認めるため特例公債法を成立させる必要がある。
|
|
|