Up おわりに 作成: 2008-06-08
更新: 2008-06-08


    本論考は,つぎのアイデアの合理性・実現性・現実性を問題化しようとした:

      「学生の進路指導として,教員資格認定試験受験コースを立てること」

    考察したのは,この標題の論理的含意である。
    実際,「学生の進路指導として,教員資格認定試験受験コースを立てること」は,標題にとどまる。


    「学生の進路指導として,教員資格認定試験受験コースを立てること」の合理性・実現性・現実性を自ら知る最良の方法 (本道) は,これの具体的な形の設計・計算を実際に行うことである。

    一般に,ひとがアイデアを出し,論じるときは,たいてい「標題」のレベルを超えていない。
    ひとは,自分が使っていることばに騙される。 「標題」レベルで議論し,「よしやろう」となり,実施に進む。 計算を閑却していることに気づかない。
    そして,計算閑却の当然の報いとして,プロジェクトは失敗に終わる。
    (例:北海道教育大学の「サテライト運営」の失敗)


    「教員資格認定試験受験コース」は,学生を巻き込むことを内容とするプロジェクトである。 この<学生を巻き込む>が学生にとってほんとうによいことなのかを,厳格に計算しなければならない。 学生はその都度一回性であり,よって<学生を巻き込む>プロジェクトの失敗は取り返しがつかないからである。