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インタラクティブ
学習を,〈場面〉と〈場面の転換〉が交互に繰り返される系列として捉えてみましょう。このとき,「インタラクティブ」の意義はつぎのようになります:
- 〈場面の転換〉を引き起こすのが学習者自身であり,そして
- 任意の場面をよびだすことができる
いまの学校の授業ではつぎのような形で「インタラクティブ」が実現されています:
- 質問する
- 特定の場面の再現を要求する
- 内容の咀嚼のために,授業の進行の一時ストップを要求する
テレビの教育プログラムは,視聴者との間ではインタラクティブではありませんが,配役において「インタラクティブ」をつくっています。
しかし従来の授業の「インタラクティブ」は,「ニューメディアの可能性」の視点で見ると,非常に不自由であると言えます。
先ず,「生徒対教師」および「生徒間」の人間関係の問題があります。「質問するのがこわい」,「質問するのがはずかしい」など。
じょうずに割り込むことも,生徒には難題となります。実際,生徒は頻繁につぎのようにブレークダウンします:「うまく言えない」,「言いたいことがわからなくなってしまった」。
教師も,授業時間や教師の授業シナリオにより,生徒の対応に制約を受けることになります。
「そんなに時間をかけられない」,「特定の生徒だけを相手にできない」など。
特定の場面の再現は,過ぎ去ったことの再現ですから,さらに困難です。たとえば,既に消してしまった板書をもう一度書くのは,負担であるばかりでなく,時間も費やされます。したがって,生徒の側でも,教師に気兼ねして,この種の割り込みを自制するようになってきます。