Up 「自由主義」の哲学 作成: 2008-09-14
更新: 2008-09-14


    リーダが統率する系の運動は,振り子運動になる。
    振り子運動は,<破産>を両端にもつ振り子運動である。

    <リーダーが統率する系>の欠陥を見てこれを退けようとするとき,<個の自発的運動がつくる系>を構想することになる。
    自由主義の哲学は,これである。

    個の自発的運動がつくる系の運動は,不可逆になる。
    自由主義は,この不可逆運動に賭けていることになる:
      <リーダーが統率する系>の振り子運動に「ノー」を言い,
    <個の自発的運動がつくる系>の不可逆運動の方に賭ける。
    この運動にしても,破産に陥ってストップがかかる定めなのかも知れない。 しかし,「結果が同じであっても自由 (個の自発的運動) の方を択る」というのが自由主義の立場 (意志) ということになる。


    自由主義が考える人間の系は:
     1. <個の自発的運動>を要素とする。特に,リーダーを持たない。
     2. それ自体が一つの知的生命体のように運動する。
    これは,生命体のアナロジーと見ることができる。
    ──生物学における「個の自発的運動が現す系の知的な運動」の研究としては,「粘菌」を素材にしたものがよく知られている。