Up 要 旨 作成: 2008-09-22
更新: 2008-09-30


    一般に,振り子運動はつぎの条件のもとで起こる:
      1゜二値思考
      2゜忘却 (世代/担当交替)


    実際,「二値思考」により「コレでなければアレ,アレでなければコレ」になり,「忘却 (世代/担当交替)」により「前に失敗した道を繰り返す」になる。

    商品経済と聖域の接近・離反の振り子運動は,規制に関する緩和対厳格化の二値であり,やはり失敗忘却が要素になっている。

    振り子運動は,いたるところで見出される:

    • 集中と分散
      • 便利から「機能集中」, 危険から「機能分散」
          サーバシステム
          ケータイは,そろそろ痛い目に遭う頃合い?
      • 中央集権と地方分権
      • 企業合併と分社

    • 縦割りと横割り
      • 役所を増やしたり減らしたり
      • 教育における分科主義と合科(総合科目)主義

    • 制度と人
      • 性善説・性悪説
          コンプライアンス不況
      • 「改革:評価制度→競争→組織力増強」と反動

    • 規制緩和と規制強化

    • 中央指導(「リーダシップ」) とデモクラシー

    振り子運動が起こりやすいのは,「二値思考」と「忘却」という人間の特性が自ずと導くところだからである。
    ──また,つぎのような解釈も立つ:
      生き物は先ず<動く>。ひとが動くとき,単純に,そしてずっと続けられるのが,繰り返し運動。 振り子運動は,これの一つ。

    商品経済社会では,振り子運動も商売の対象になる。
    すなわち,新しい商品を投入するために,振り子運動を意図的につくり出す。