Up 要 旨 作成: 2008-09-22
更新: 2008-09-30


    教育は,「このろくでもない,すばらしき世界」の教育である。 このうち,「ろくでもない」の方の教育としては,商品経済のつぎのような面を取り上げる:

    (1) 商品経済は,<大事>を隠す。
      商品経済社会は,ものごとを<商品性>で考える社会。
       ──「売れる○○」が「よい○○」になる。
      幻惑されて,<大事>が見えなくなる。慣れで,<大事>を見なくなる。

    (2)「為人謀而不忠乎」(『論語』, 学而)
      「よいことをしているつもり」と「よいことをしている」は違う。

    (3)「塞翁が馬」
      ひとは「スパン/レインジ」の考え方ができない。
      いつも「いま」を「肝心な時」と感じ,「機会損失をしない」の考え方へ進む。

    (4)「奢れる者は久しからず」
      商品経済社会は,これを繰り返す社会。
      「自分は違うゾ」タイプが登場しては退場する。

      「自分は違うゾ」「いまが肝心/決定的な時」の想いを持つのは,「若者」の特性である。 要点は,歴史の知識。 ──例えば,20年周期の振り子運動に対し「ああまたか!」のリアクションができるためには,最低一周期を経験できるだけの歳を取っていることが必要になる。
      (→ 若者論/老人力論)

    (5) 中央指導(「リーダシップ」)体制は,組織破壊をする。
      これを見て中央指導(「リーダシップ」)体制を退けようとするところで,自由主義の<組織>モデルがつくられる。