Up 『教育勅語』テクスト 作成: 2010-03-16
更新: 2010-03-16


『教育勅語』

朕惟うに,
我が皇祖皇宗
國を肇むること宏遠に
徳を樹つること深厚なり。
  ちん おもうに,
わがこうそこうそう
くにをはじむること こうえんに
とくをたつること しんこうなり
我が臣民,
克く忠に 克く孝に,
億兆心を一にして 世々厥の美を濟せるは
此れ我が國體の精華にして
教育の淵源亦實に此に存す。
  わがしんみん
よくちゅうに よくこうに
おくちょうこころをいつにして よよそのびをなせるは
これわがこくたいのせいかにして
きょういくのえんげんまたじつにここにそんす
爾臣民,
父母に孝に 兄弟に友に
夫婦相和し,朋友相信じ,
恭儉己れを持し,博愛衆に及ぼし,
學を修め業を習い 
以て智能を啓發し,徳器を成就し,
進で公益を廣め,世務を開き,
常に國憲を重じ,國法に遵い,
一旦緩急あれば義勇公に奉じ
以て天壤無窮の皇運を扶翼すべし。
  なんじしんみん,
ふぼにこうに けいていにゆうに
ふうふあいわし,ほうゆうあいしんじ,
きょうけんおのれをじし,はくあいしゅうにおよぼし,
がくをおさめぎょうをならい 
もってちのうをけいはつし とっきをじょうじゅし
すすんでこうえきをひろめ,せいむをひらき,
つねにこっけんをおもんじ,こくほうにしたがい,
いったんかんきゅうあれば ぎゆうこうにほうじ
もっててんじょうむきゅうのこううんをふよくすべし
是の如きは,
獨り朕が忠良の臣民たるのみならず
又以て爾祖先の遺風を顯彰するに足らん。
  かくのごときは,
ひとり ちんがちゅうりょうのしんみんたるのみならず
またもって なんじそせんのいふうをけんしょうするにたらん
斯の道は,
實に我が皇祖皇宗の遺訓にして
子孫臣民の倶に遵守すべき所,
之を古今に通じて謬らず
之を中外に施して悖らず。
  このみちは,
じつに わがこうそこうそうの いくんにして
しそんしんみんの ともに じゅんしゅすべきところ
これをここんにつうじて あやまらず
これをちゅうがいにほどこして もとらず
朕 爾臣民と倶に拳々服膺して
咸其徳を一にせんことを庶幾う。
  ちん なんじしんみんとともに けんけんふくようして
みなそのとくをいつにせんことをこひねがう



参考:『五箇条の御誓文』

一 広く会議を興し,
   万機公論に決すべし。
一 上下心を一にして,
   さかんに経綸を行うべし。
一 官武一途庶民にいたるまで,
   おのおのその志を遂げ
   人心をして倦まざらしめんことを要す。
一 旧来の陋習を破り,
   天地の公道に基づくべし。
一 智識を世界に求め,
   大いに皇基を振起すべし。
  ひろくかいぎをおこし
 ばんきこうろんにけっすべし。
しょうかこころをいつにして
 さかんにけいりんをおこなうべし
かんぶいっとしょみんにいたるまで
 おのおのそのこころざしをとげ
 じんしんをしてうまざらしめんことをようす
きゅうらいのろうしゅうをやぶり
 てんちのこうどうにもとづくべし
ちしきをせかいにもとめ
 おおいにこうきをしんきすべし
我が国未曾有の変革を為んとし,
朕,躬を以って衆に先んじ
天地神明に誓い,
大にこの国是を定め,
万民保全の道を立んとす。
衆 またこの趣旨に基き協心努力せよ。
 
わがくにみぞうのへんかくをなさんとし
ちん みをもってしゅうにさきんじ
てんちてんめいにちかい
おおいにこのこくぜをさだめ
ばんみんほぜんのみちをたてんとす
しゅう またこのしゅしにもとづき きょうしんどりょくせよ