- 教師は,先ず,生徒に作業時間を十分に与え,生徒が結果を得るまで辛抱強く待つことに慣れる必要があります。
- 生徒に自分でやらせる指導テクニックは,いろいろあります。
手始めに,つぎのことをやってみましょう。
- 方法 A
生徒を,グループにわけます(各グループにつき人数を最大8くらいに)。そしてグループに問題解決させます。
- 方法 B
生徒の答えに対しては,他の生徒にリアクションさせます。そしてこのリアクションに対し,他の生徒にまたリアクションさせます。これを何回か繰り返します。
教師の役割は,議論を上手にコントロールし,所期の結論へと導くことです。そして最後に,かれらの到達点を評価し,指導します。
この指導法が成り立つためには,このような議論の仕方を日頃から生徒に訓練し,習慣づけておくことが必要です (「学級経営」)。
さしあたり,つぎのことを生徒に実践させ,慣れさせましょう:
- 自分が意見/考え/答えを述べたら,他の生徒に「(わたしの意見/考え/答えは)どうですか?」とたずねる。
- 他の生徒が意見/考え/答えを述べ,それに対し自分が意見をもつときは,挙手をして自分に意見があることを表明する。
- 方法 C
生徒がリラックスして議論できるような座席の配置を工夫しましょう。
- おうむ返しにことばを繰り返させ,覚え込ませるというやり方は,効きません。しかし,おなじ「繰り返す」でも,つぎのものは意味があります:
「いま○○さんの言ったこと,先生にはわからないなあ。だれか教えてくれない?」
なぜこちらの方はよいのか? それは,この場合「生徒が考える」が起きることになるからです。