Up | 組織は自分の<見直し>ができない | 作成: 2007-12-06 更新: 2007-12-06 |
不具合・被害・害悪が明確になっても,止めようとする動きは内からは現れない。 「始めた者=止められる者」ではない。 また,始めた者はいつしかいなくなっている。 組織の事業は,開始と同時に人の手を離れ,人はこの自動機械の歯車になる。 「事業の意味を改めて問い直す」「事業を見直す」という行動は,起こらない。 そのような行動があり得るということがそもそもアタマに浮かばないか,あるいは,「そのような行動をとるのは少なくとも自分ではない」の雰囲気が組織に醸成される。 特に,「改革」の趣で取り組まれる事業は,こうなる傾向にある。 実際,「改革」を課せられ,「改革」にうろたえる組織は,事務的な組織になる。 すなわち,つぎのようになる: 独裁体制,組織犯罪,思惑先行・事業失敗・倒産は,よそのできごとではなく,自分のこととしなければならない。 <見直し>の起こらない組織が異常なのではない。 <見直し>の起こる組織が,普通でないのだ。その組織は,よほど努力していることになる。 ──よほど努力しなければ,<見直し>の起こる組織はつくれないし,維持できない。 「改革」には「強力なリーダシップ」がつきものとするのが通念になっているが,実は「強力なリーダシップ」がいちばん危ない。 実際,<見直し>の契機を組織に保持しようとして,ひとはいろいろな装置を開発してきた。 デモクラシーはそれの最も顕著なものである。 デモクラシーの否定である「強力なリーダシップ」は,デモクラシーを以て封印しようとしたものを解放するわけだ。 すなわち,「おかしなアタマの働き」「全体主義・内部統制」「見直し・軌道修正の抑制」を解放する。 (これが,「強力なリーダシップ」の機能・効用である。) そこで,つぎの自覚をしっかりもつことが肝要である:
組織は,ことを始めればそのままノンストップになる。 この自覚をもつことにより,つぎのことを課題としてもてるようになる: |