- 授業が下手な人は,つぎの二つの理由から,生涯学習教育の担当者はつとまりません:
- 社会人学生では,お金を払って授業内容を買うという意識が,単位取得を目的化することに流れやすい普通学生よりもシビア
- 下手な授業は,学校の評判を損ねる
- 「授業が下手」とは,コミュニケーションが下手ということです。
「コミュニケーションが下手」には,つぎの二つの場合があります:
- そもそも,コミュニケーションを知らない
- 「他者 (自分と異質な存在)」の概念がない
- 相手の「わからない・できない」が理解できない
- コミュニケーションを「個の間の関係構築」というように客体化して見ることができない
- コミュニケーションを知っているが,素質的/身体能力的に,上手にできない
- 大学の教官は概して授業が下手ですが,このときの「下手」には,上のAの意味の「下手」が,少なからず含まれています。実際,昨今の「ファカルティ・ディベロップメント(FD)」の課題化は,このことを暗に示唆しています。
- 大学は,生涯学習教育機関として自ら立つ方向へと進んでいきます。したがって,「ファカルティ・ディベロップメント」は,制度化されるまでもなく,大学にとってひじょうに重要な課題です。
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