Up 論述リテラシー 作成: 2007-02-01
更新: 2007-02-01


    メディアリテラシーは,論述リテラシーに含まれる。
    論述リテラシーを,ここではつぎのオーダーで考えてみる:

    1. 論述につながる問題意識をもつ
    2. 論述の構想
      1. 論述の目的・ゴールを,自分に明らかにする
      2. なにを論述するかを,自分に明らかにする
      3. なぜ論述するものがそれであるかを,自分に明らかにする
      4. どのように論述するかを,自分に明らかにする
        • ストーリー
        • 構成
        • 素材
    3. 論述の制作
      1. ラフからディテールへ
      2. 確かな論理
      3. 単純化 (無駄の排除)
      4. 優先度の意識
      5. 素材の扱い,道具の使用とその技術
        (狭義メディアリテラシー)
      6. 目的との合致をチェック
      7. 推敲


    ここで見てほしいのは,つぎのことである:
    「メディアリテラシー教育」が「素材の扱い,道具の使用とその技術」(狭義メディアリテラシー) で終始するとき,いかに多くの大事なことが無視され,捨てられることになるか!


    狭義メディアリテラシーでとどまる論述制作は,<愚にもつかない論述>の制作になる。 論述に意味を与えるプロセスがないからだ。

     註 : アプリケーションソフト「‥‥」の指導として,「とりあえず年賀状をつくってみましょう」「とりあえず自分のプロフィールのページをつくってみましょう」みたいのがありそうだが,これはダメ。 年賀状であれ自己プロフィールであれ,主題にするときは,これを真剣に構想・設計するところから始める。 実際,ここが最も大事なところになる。

    「メディアリテラシー教育」は,ここでいう「論述リテラシー」の教育でなければならない。