Up あら探しと,これに対するガード固め・過剰防衛 作成: 2008-11-18
更新: 2008-11-18


    市場原理主義基調の「改革」の時代は,顧客主義とコンプライアンスの時代である。

    顧客は,自分の不具合・不満足を,ものごとのバランスを無視して,訴えることができる。
    この訴えは,マスコミによって,そのまま受け入れられる。
    そして,マスコミによる,訴えられた者のつるし上げが始まる。

    マスコミがこのような役に就くのは,マスコミがもともと「モンスター」であるからだ。 ( マスコミ・広告業が,モンスター・ロジックを発信 )

    つるし上げられる立場になったらたいへんなので,みながガード固め・過剰防衛に走る。

    ある商品の一つに異物が入っていたら,その商品すべての回収が開始される。 万・十万単位の数の回収が,「異常」とされない。 (断っておくが,これは「狂気」の集団心理である。)

    また,責任担当部署は,何か事件が起こる度に,下部に注意を通達する。 これは,「注意」の様式化という現象である。

      グーグルマップを使って,自分用マップを作ることができる。ただし,非公開を設定しなければならない。 このことを知らなくて設定しなかったため,自分用マップがインターネット上公開になってしまうケースが報告されている。 そして,またいつものごとく,「個人情報保護」好きのマスコミが,これを大々的に取り上げる。
      これを見た文科省は国立大学に注意喚起の通達を発し,各国立大学は内部にこの通達をおろす。
      おそらくつぎは,いまニュースになっている「大学生大麻汚染」を受けて,これの注意喚起の通達がくるのだろう。 ──ところで,大学生が大麻栽培で逮捕されるとその大学の長が謝罪会見をすることについて,だれも不思議と思わない。 どこもかしこも思考停止が蔓延といった体(てい)である。

    「モンスター」は,社会全体がこうなっているという話なのである。
    なお,「あら探し・防衛」の様式化の話は「欺瞞性」の話にもなるが,論点を拡散させないために,「欺瞞性」については踏み込まないことにする。