Up 単元略案 作成: 2008-03-10
更新: 2008-03-10


    「教員免許更新講習」を一つの授業単元としたとき,これの単元設計がどのようになるか,ここで考えてみよう。

      「教員免許更新講習」の内容は「なんでもあり」だが,「なんでもあり」で外してしまうと (例えば,自分の専門分野の内容を延々と話すなど) ,授業者・受講者の両方が悲惨なことになる。


    授業は30時間:
     
    10:00 - 11:30
    昼休み
    13:00 - 14:30
    14:40 - 16:10

    これに割り当てる内容は,時間に見合う限りで論理的・網羅的に拾い上げれば,一応/例えばつぎのようになる:

      主 題 内 容
      I 1 そもそもなぜ
      免許更新講習か?(註)
      「免許更新講習」の沿革
      「問題教員」の扱いが教員全体を付き合わせる形になってしまうメカニズム
      教育行政,中教審
      2 「問題教員」とは? 「問題教員」の現象・状況
      「問題教員」の形成原因
      「問題教員」が矯正困難な理由
      II 3 勉強と成長の関係 勉強がきちんと行われないと,成長障害に。
      「勉強」とは?
      読書の意義
      4 教員の不勉強 自分の教科専門性の陶冶に取り組まない現状
      不勉強な者が授業をすると?
      不勉強に気づかない理由
      「不勉強でだいじょうぶ」にする理由
      5 勉強のしかた 教員は勉強の仕方を知っているわけではない
      「何・なぜ」の問い
      理論 (論理体系)・構造の概念の理解
      III 6 授業設計のしかた 主題研究
      授業設計の論理
      指導案の書き方
      7 指導法 授業パフォーマンス

      註 : 「教員免許更新講習」は,優良ドライバ対象の運転免許講習のように,受ければ免許更新になる。 しかし,これが出てきた元を溯れば,「問題教員には教員をやめてもらう=教員免許を取り上げる」がある。 よって,講習は先ず,そもそもなぜ「教員免許更新講習」か?から始めることになる。 受講者にはもともと「教員免許更新講習」を強いられることの不満があるので,これの主題化は本質的なものである。