小レポートの書き方
作成: 2002-05-24
更新: 2002-05-24
読みやすい字を書く
レポートは,「読ませる」ために提出するのではなく「読んでもらう」ために提出するものです。
読みやすい字を書くことは,「読んでもらう」ために最初にすることです。
(注意: 字が「うまい」と「読みやすい」は違います。)
箇条書きを多用(トリー構造で論を展開)
思考をきちんと整理すれば,自ずとロジカル・トリー (logical tree) になっているはずです。
そして,トリー構造の論の展開は,自分にとっても相手にとっても,読みやすいものになります。
実際,「読む」というよりは「見て取れる」わけです。
改行,段落・字下げ (indent) を多用して,文章を視覚的に構造化してください。
はじめから終わりまでだらだらと文章を連ねているようなのは,考えがぐちゃぐちゃして整理されていないことの証 (あかし) です。
図,チャートを適切に使用
文字は,表現手段としてはむしろひじょうに貧しいともいえます。図,チャートを上手に援用することで,表現は劇的に向上します。
深く考える
レポートを,感想文や自分の経験紹介と混同している人が多くいます。
近頃は,「がんばりたいと思います」なんて書き方で締める人 (オタンコな人^^) が多くなっています。「がんばる」って言えば,ひとからほめられたり,認められたり,許されたりしてきたのが,これまでの人生。これがそのまま継続しているわけですね。
このようなのに対し「よしよしいい子だ,点を少しプラスしてあげよう」なんてことは,大学の成績評価に関しては一切ありません。(と,わたしは望みます ^^;)
レポート作成でしなければならないことは,与えられたテーマについて深く考え,そしてこれによって得たこと/至ったことを適切に表現することです。
このような経験の乏しい人は,レポート作成という課題で改めて自己鍛錬することを求められているのだ,と考えてください。
独自性を示す(差別化)
だれでも書きそうなこと,つまり平均的/類型的なことしか書かれていないレポートは,低い評価になります。
評価する側は,書き手の独自性,創造性を特に重視しています。
上に示したことの最初の3つは「形」に関すること,そして後の2つは「中身」に関することです。「形」と「中身」は両方があわさって1つです。どっちが大事というものではありません。
適切な形となって外に現れないものは,独り言に過ぎません。一方,形ばかりで内容のないものは,ひとから相手にされません。