Up 要 旨 作成: 2007-01-09
更新: 2007-01-09


    学校教育論の振り子運動は,「改革」と「保守」の攻防の模様のように見えるかも知れない。 しかし,このように見るのは間違いである。

    学校教育論の振り子は「Aか非Aか」で動いているが,それは「改革か保守か」ではない。 一方の「改革」が壊したものの失地挽回として別の「改革」が起こる。 「喪ってはじめて,喪われるものだということがわかる」という知的レベルであるから,「保守」はそもそも存在していない。

    しかも,「改革か保守か」の問題を立てるときには,学校教育における「改革・保守」とは何かがとらえられていなければならないが,このとらえもできていない。

    そこで本節では,学校教育における「改革・保守」とは何かを考えてみる。