Up 電圧・電流・抵抗の「水流」アナロジー 作成: 2021-01-14
更新: 2021-01-14


    つぎは,発光ダイオード (LED) と抵抗器 (R) をつないだ電気回路である:
    回路の意味がわからないと,「LED は R の後?それとも前?」の疑問にもつことになる。


    水源を考えよう。
    水中の各点には,水圧がかかっている:

    水源の側壁から管を刺し通す。
    管の中を水が流れる。

    流れの強さは,「流れに垂直な面を単位時間に流れる水量」と表現される。
    これを定めるものは,管を差し込む場所と管の様態である。

    管を差し込む場所の含意は,水圧である。
    同じ水圧での「流れが強い・弱い」の違いを,「管の抵抗が小さい・大きい」と読む。
    水流は,水圧と管の抵抗で定まる。

    ここに出てきた「水源・水圧・導管(抵抗)・水流」が,「電源・電圧・抵抗・電流」のアナロジーになる。


    そこで LED と R の回路図に話を戻そう。
    疑問は,「LED は R の後?それとも前?」であった。
    この疑問は,つぎの回路 (R回路) の意味がそもそもわかっていないことに因る:

    水を流す「管」の意味は,「水流の規格を定めるもの」である。
    電子回路の「抵抗」の意味は,「電流の規格を定めるもの」である。
    無規格の電流というものはないから,「抵抗があって電流がある」と言える。

    回路図には,パーツをつなぐ導線が書かれているが,これが誤解のもとになる。
    つぎは,回路図ではない:
    電池のプラス極とマイナス極を直接導線でつないだものをもし回路に見なそうとするならば,その回路図は,導線を「抵抗」に表現した図になる:
    繰り返すが,「抵抗があって電流がある」。


    支流の無い1本の川を考えよ。
    場所によって幅・深さが違っても,どの場所も<川の断面を単位時間あたりに流れる水量>は同じである。
    特に,同じ幅・深さの場所では,同じ流れになる。

    LED は,<水の流れに置く水車>である。
    R の前の導線と後ろの導線は,同じものであるから,電気の流れが同じである。
    よって「LED は,R の前に置いても後に置いても同じ」が結論となる。






"; ?>