Up Google検索を使わないという選択 作成: 2021-10-28
更新: 2021-10-28


      読売新聞, 2021-10-26
    グーグル アップルに見返り 1.7兆円
    スマホ検索「初期設定」で
     IT大手グーグルが自社の検索サービスを iPhone (アイフォーン) などで初期設定にしてもらう見返りに、アップルに支払う金額が 2021年度に150億ドル (約1.7兆円) 近くに達するとの推計結果を米資産運用会社がまとめた。
    支払額は初年度の約100億ドルから5割程度増える見込みという。
    巨大IT2社間の巨額のやり取りは、米司法省が問題視しており、波紋を呼びそうだ。
    21年度推計 米司法省が問題視
     米資産運用会社「バーンスタイン」や司法省の訴状によると、グーグルは、アップルや韓国サムスン電子といったスマホメーカーや、閲覧ソフト(ブラウザー)の開発企業に対し、グーグル検索を初期設定にしてもらう見返りとしてお金を支払っている。 検索の利用が増えるほど、グーグルのビジネスの柱となるインターネット広告で収入を得やすくなるためとみられる。
     バーンスタインは、アップル製品を経由してグーグル検索を利用する割合が今後さらに増え、22年度にはグーグルからアップルへの支払額が最大で200憶ドルに上るとの試算も示した。
     グーグルの親会社アルファベットの売上高は20年度に1825憶ドル (約20兆円) と巨額で、豊富な資金を使ってアップル経由の検索利用者を確保していることになる。 こうした点については昨年10月、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いでグーグルを提訴した米司法省が問題視している。 司法省は訴状で「グーグルは、アップルの巨大な消費者基盤を利用するのと引き換えに、毎年数十億ドルを支払っている」と指摘した。
     ただ、グーグル側は提訴された際、アップルなどとの取り決めについて「他の多くの企業がソフトウェアを配布する際に使っている取り決めと何ら変わらない」などと反論している。
     バーンスタインのアナリスト、トニ・サコナギ氏らは、グーグルが多額のお金を払う理由について「アップルが検索の初期設定をマイクロソフトの『ビング』に切り替えることへの恐れがある」と推測する。 一方、司法省の訴訟は、裁判の開始が現時点で2023年に設定されていることなどから、「この支払いが規制されるリスクはあるが、何年も先になるだろう」と分析する。


    Google は,かつてのマイクロソフトのような,覇権主義の企業になっている。
    そのうえ,営利のための体制迎合がはなはだしい。
    このことががいちばんよくわかるのが,Google 検索である。
    他の検索エンジンと比較してみるとよい。 (注意:Yahoo! は Google と同じ検索エンジンを使っているので,比較にならない。)
    Google 検索に表示されるのは,Google イズムに適ったサイトである。

    Google が実現しようとする《ネット検索では誰もが Google を使う》は,人に対する Google イズムの洗脳である。
    ひとはそれとは知らずに,Google に導かれて行動・思考する者になる。
    <Google ロボット>化するというわけである。


    提訴に対する Google の反論 :「他の多くの企業がソフトウェアを配布する際に使っている取り決めと何ら変わらない」。
    確かにこの通りである。
    法が Google の覇権主義を挫くと思う方が,間違っている。


    マイクロソフトの覇権主義は,つぎのことが起こって挫かれることになった:
    • マイクロソフトが Windows を押しつけてくるのを嫌う者たちが,オープンソースの Linux を使った。
    • Linux のよさが伝わり,Linux ユーザが──個人・企業を合わせ──拡大した。

    Google の覇権主義を挫くものは,ひとのこのような行動である。
    即ち,Google が Google 検索を押しつけてくるのを嫌う者たちが,他の検索エンジンを使い出す。
    Google 検索と比べたときのその検索エンジンの「立場中立的」が,ひとに認知される。
    そして《Google 検索を選択しない》が拡大する。


    ということで,他の検索エンジンを試すことを勧める。
    取っ掛かりが欲しいというひとには,ここではつぎの検索エンジン (検索サイト) を紹介しておく:

    "The search engine that plants trees." と謳っているので,環境保護バイアスがかかっているのでは?と危ぶんでしまうが,検索結果は「立場中立的」である。(以前の Google 検索エンジンはこんなふうであった。)
    そして,Google と違って,ユーザの検索内容を情報収集しないというところも,好感がもてる。