Up 正義の戦争を煽動 : 要旨 作成: 2021-07-05
更新: 2021-07-05


    マスコミは,反正義を見つけ,これを(なじ)り,正義の戦いを煽動することを,商いとするものである。

    マスコミに反正義とされるものは,いろいろである。
    行政の場合は,「不作為」が反正義とされる。


    正義を立てるのは,イデオロギーである。
    マスコミは,自分のイデオロギーで正義を立て,正義の戦争を煽る。

    自分のイデオロギーで正義を立てることを,「身勝手」と謂う。
    マスコミは,身勝手である。

    マスコミは,自分の正義があやしくなると,ごまかしにかかる。
    例えば,読売新聞はいま,新型コロナの「感染」を騒がなくなった。
    彼らの謂う「感染」は鎮まったわけではない──いまの数値は,読売新聞が大騒ぎしていた頃の数値と似たり寄ったりである。
    「感染」は相変わらずであるのに騒がないのは,「やってしまった」と思っているからである。


    マスコミは,いつもこのパターン──煽動のやりっ放し──である。
    自分が正義と思う事柄を大いに持ち上げて報道し,そしてその後それがどうなったかは伝えない。
    正義は一時的なものであり,進捗・結果はいつもかんばしいものではないからである。

      例えば,グローバリズム・中国進出が正義の時代には,高級イチゴの品種を中国に持ち込んで起業しようとする農事者を 持ち上げる。
      iPS細胞再生医療が正義の時代 (いま) には,移植の臨床実験を持ち上げる。
      それがその後どうなったかは,伝えない。


    マスコミがこうなのは,「軽薄」とか「失敗から学ぶことをしない」といったことではない。
    イデオロギーというものが,まさにこういうものなのである。

    即ち,イデオロギーは,失敗してはならないのである。
    失敗は,ごまかすとか隠蔽するとかしなければならない。


    読売新聞の「新型コロナ」からの撤退と対比されるのが,NHK である。
    こっちは,引っ込みがつかない。
    玉砕で行くしかない。

    われわれの知る戦争メディアの「玉砕」は,「先の大戦」での「玉砕」だけである。
    それは,外から砕かれたものであって,自己解体ではない。
    よって,戦争メディアが「玉砕」という形で自己解体する過程をリアルタイムに追えるいまは,貴重な時なのである。
    研究すべし。