Up 栄町中央通り 作成: 2011-04-19
更新: 2024-02-09


美唄市『写真で見る美唄の20世紀』, 2001 から引用:
栄町・中央通り


    栄町中央通りは,光珠炭鉱のエンドレス (エンドレスロープ牽引炭車輸送線) が廃止された跡地に,形成された。
    そのエンドレスとは:
      『足跡 : 三井美唄35年史』, p.15
    また坑外の運搬施設としては,この年に落合坑口から現通洞坑口下までの 5,327M のエンドレス [第1エンドレス] 工事が突貫工事で進められ. 7月に旧沼貝のエンドレス [第2エンドレス] と連結された。
    動力は200馬力.複胴式のもので,蒸気機関であった。
    この動力によって同時に新旧両エンドレス [第1, 第2エンドレス] を動かすようにしたが. 規模の小さい下のエンドレスのワイヤーやレールなども.より大型のものに改良された。
    また落合坑口に選炭機も完成,落合坑のスミの生産態勢が出来上った。
    一方奥の沢坑 (旧二坑・五番層) の方は,沼貝時代のインクライン(自転捲)システムにより石炭搬出,これも下のエンドレス [第2エンドレス] には灌漑溝の附近の積込場まで送るなど,11月になって "光珠炭鉱" の営業が開始されたのである。
    当時の出炭は日産300 tといわれている。

川島 (1933) p.890


『足跡』から引用
第2エンドレス軌道




    「エンドレス」は,スキーリフトやロープウェイのロープが,炭車軌道の中央に張られている格好のものである。
    ちなみに上の引用文中の「インクライン」は,ケーブルカーやエレベータの方式。 重力を利用して石炭を積んだ炭車の下げと空の単車の上げを対にすることで,石炭を運搬する。

『美唄市百年史』, p.817 から引用:
前方が北 (平野側),右に郵便局,東西方向の通りを挟んで滝川商店 (1936年)



『美唄市史』,1970, p.501 から引用:
上と同じ場所 (撮影年不明)



『足跡 : 三井美唄35年史』から引用:
上と同じ場所



『美唄市百年史』, p.1044 から引用:
1955年頃──山斜面に見える選炭場までの距離 約800m


電車ホーム・炭車チップラー


1970年代北海道鉄道写真「美唄鉄道」から引用
滝川商店




  • 引用文献
    • 川島三郎「美唄の探炭計晝に就て」, 日本礦業會誌, Vol.49 (No.584), 1933., pp.887-909.
    • 三井美唄鉱業所臨時事務所『足跡 : 三井美唄35年史』, 1964.5