Up | <沙流浜拡大>のダイナミクス | 作成: 2024-05-27 更新: 2024-06-11 |
防潮堤の下
以前は,満潮時には波が寄せていた。 いまは,砂浜が拡がり,草も生えている。 |
砂浜に下りる
礫が多く混じっている。 これは,沙流川が運んできた土石がそのまま堆積していることを示す。 |
海底が緩傾斜の海に流れ出る大きな川は,河口の脇に砂浜をつくる:
沿岸流は,川が運んできた土石を,岸に沿って堆積させる。 これが砂浜になる。 沙流川は,大雨で増水すると大量の土石を河口に運ぶ。 そしてこれが,沿岸流で岸に運ばれる。 |
このとき,沙流川の河口はすさまじい激流になっていた。
画像に海の波が見えないのは,河口から海へ押し出して拡がる激流が圧倒しているため。 この流れの陰になって,波が無いのである。 |
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堤 (ridge) が形成されているのであった。 この時以降,沙流川が河口に運んできた土石は,この堤と岸の間の浅水域 (runnel) に運ばれることが多くなったと考えられる。 その浅水域は次第に土石で埋まり,ついに一続きの浜になった。 つぎは,Google Map で現在 (2024-05-27) 表示される沙流川河口域。 Google Earth でも同じものが表示され,作成が 2023-10-15 となっている。 いまは,これとは変わっている。 |
いまこれは,明瞭には無い。 新しい岸から一旦下りそれから砂丘へと上る凹傾斜 (berm) に変わっている: |
特に防潮堤の近くは,土石の堆積が少ない分,地下水位が高い。 潮位が上がると,地下水が地表に浮き上がってくる。 |
「海上の堤 (ridge) と以前の砂浜の間 (runnel) が埋められて,今の拡大した砂浜になった」 いまの沙流川は,河川敷 (土手で挟まれた域) の中の流れを,さらにその両岸を河口まで護岸することで,固定している。 しかし,河口は土石の堆積で浅くなり詰まるものなので,その上を通る川の流れは細くなる。 その流れは,土石の堆積と相互作用する。 こうして,流れの向きは一定しない。 また,増水すると,堆積した土石が海に押し出され,河口の形が大きく変化する。 そして以上に伴い,沙流浜の形・面積が変化する。 |