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読売新聞, 2020-08-01
ユーロ圏GDP年40%減
4〜6月 過去最大下げ幅
欧州連合(EU) 統計局は31日、独仏などユーロ圏19か国の2020年4〜6月期の域内総生産(GDP)速報値を発表した。
物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は前期比12.1%減、年率換算では40.3%減で、1995年の統計開始以来、最大の下げ幅となった。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて外出制限や工場・店舗の閉鎖などが大規模に行われ、経済活動が停滞したことが響いた。
マイナス成長は2四半期連続。
年率のマイナス幅は1〜3月期(13.6%減)から拡大した。
ユーロ圏主要国が同日発表した4〜6月期の実質GDPも、軒並み減少した。
フランスは前期比13.8%減で、1〜3月期(5.9%減)から下げ幅が拡大した。
イタリアは12.4%減、スペインは18.5%減だった。
30日に発表したドイツは10.1%減だった。
ユーロ圏各国は5月から経済活動の再開を本格化させており、7〜9月期は反転が見込まれる。
ただ、スペインなどでは感染が再拡大しており、回復ぺースが鈍る可能性もある。
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同上
■ 雇用の懸念
欧州連合(EU)統計局によると、ユーロ圏の6月の失業率は7.8%で、前月(7.7%)から小幅に悪化した。
GDPの落ち込みに比べて失業率が低く抑えられているのは、各国の雇用支援策の効果に加え、新型コロナの影響で求職者が減り、見かけ上の失業者数が少なくなったためだ。
しかし、エールフランスのように人員削減に踏み切る企業が増える可能性もある。
EUの執行機関・欧州委員会は、今年のユーロ圏の失業率は9.6%に上るとみている。
オランダの金融グループINGは「政府の雇用支援が終われば、今年後半から解雇が増える可能性が高まる」と指摘する。
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主要国のGDP減の状況 (2020, 4-7月)
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