Up ワクチン接種が原因の死亡は確認されていない」の中身 作成: 2021-08-04
更新: 2021-08-04


      厚労省「新型コロナワクチンQ&A」
     Q: 新型コロナワクチンの接種が原因でたくさんの方が亡くなっているというのは本当ですか。
     A: 日本において、新型コロナワクチンの接種が原因で亡くなった方がいるという事実は確認されていません。
    「ワクチンを接種した後に亡くなった」ということは、「ワクチンが原因で亡くなった」ということではありません。人はワクチンの接種とは関係なく突然命を落とすことがあるため、ワクチン接種後の死亡事例が出た時は、ワクチン接種との因果関係を調査することが大切です。
     ‥‥
    日本においても、副反応疑い報告制度により、ワクチン接種後の死亡事例が報告されていますが、こうした事例をみたときに、現時点でワクチン接種との因果関係があると判断された事例はありません
     ‥‥

    ここで謂う「死亡事実は確認されていない」は,どんな内容を指しているのか?

    厚労省では,「副反応疑い報告」を実施している。
    厚労省によると,接種後死亡の報告数は「令和3年2月17日から7月11日までに 663」である。
    そして厚労省は,これらをつぎのように評価している:
因果関係が否定できないもの0
因果関係が認められないもの3
因果関係が評価できないもの660

    このように,厚労省の謂う「死亡事実は確認されていない」は,「因果関係が評価できない」である。


    では,どうなることが「因果関係が評価できる」なのか?

      厚労省「接種と、接種後の死亡事象との因果関係に関する現時点での考え方」
     ‥‥
    類似の事例を集めて解析した場合に、通常よりも接種後の当該疾患の発症率が上昇していれば、結果として、当該疾患と接種との因果関係を疑う要素となる。
    このため、集積する事例を統計的に解析の上、報告される各種疾患と接種の因果関係を評価していくということは重要である 。
     ‥‥

    「接種と、接種後の死亡事象との因果関係に関する現時点での考え方」は,ここに引用したものがすべてである。
    言っていることは,「事例がたくさん集まらないうちは,何とも言えない」である。

    かくして,はじめの Q&A は,つぎのようになる:
      Q. 接種が原因の死亡が多いというのは本当か。
      A. 接種後死亡の事例がたくさん集まらないうちは,何とも言えない。


    厚労省の「死亡事実は確認されていない」は,嘘をついているわけではない。
    しかしこの言い方だと,ひとは「死亡者はいない」と受け取る。
    結果として,厚労省は質問者に「ワクチン接種は安全」と答えたことになる。

    実際,これが厚労省の狙いである。
    厚労省が考えることは,ひとにありのままを伝えることではなく,ひとをワクチンに対し無批判にすることである。
    そして,ワクチン接種に向かわせることである。


    ネット上では「接種が原因で死んだり重症になった者は,実際にはどれだけいるか」の論が盛んなようでである。
    しかし,「接種が原因」を言える者はひとりもいない。

    考えてもみよ。
    「接種が原因」の説明は,「接種すると先ずこうなり,それがつぎにこうなり,ここにこれが関係するようになり,‥‥」である。
    これは,人のわからないことである。
    調べることもできない。
    人にとって複雑過ぎ,そして微小かつ巨大過ぎるのである。


    まとめ
    接種後の死亡が「接種が原因」と評価されることはない。
    「接種が原因」とはどういうことかを,だれも知らないからである。
    「接種後死亡の事例がたくさん集まらないうちは,何とも言えない」は,厚労省にとって国民にワクチン接種を促す十分な理由になる。
    そして大衆は,厚労省の促しを素直に受ける。