中国は,新型コロナに対してはずっと「ゼロコロナ」政策である。
マスコミは「冬季オリンピック自国開催のために必死」みたいなことを言っているが,そうではない。
中国には,感染症に対し<封じ込め>で臨まねばならない理由がある。
中国は統制主義国家である。
これが,「ゼロコロナ」政策をとらねばならない理由である。
統制の方法は,指揮系統をツリー型につくる中央集権である:
このネットワークの要点は,横との連絡をできなくすること,あるいはそもそも横を見えなくする (例 : オレオレ詐欺組織) ことである。
頂点のノードを除くすべてのノードは,上のノードから指示をもらい,そしてこれを下のノードに降ろすということだけをする。
このネットワークは,「集中型」と呼ばれる。
「集中型」と呼ばれるのは,これに対するものとして「分散型」が考えられるからである:
分散型の代表は,インターネットである。
実際,インターネットの企図は,集中型に脆さを見て,分散型を実現するというものであった。
集中型の脆さ──分散型の強み──とは?
集中型の場合,ノードが壊れることは,これの下流が停止するということである。
一方,分散型は,ノードが壊れても残りは機能し続ける。
ひとは中国の独裁体制を強固なもののように見ているかも知れないが,実際は,
《どのノードも,上意下達を滞り無く進めるために,壊れることが許されない》
というひどく脆い構造になっている。
そして,この脆さが歴然と現れるのが,感染症の流行。
<罹って仕事を休む>レベルで,国が麻痺してしまうわけである。
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