Up 「新型コロナ日本」の形 作成: 2020-11-22
更新: 2020-11-22


    「新型コロナ=馬鹿な戦争」を終わらせる形は,「マスクをやめよう」である。
    しかし,世の中は「マスクをしろ」の圧力が強まる一方になる。

      首相官邸「新型コロナウイルスの感染症対策等についての会見」, 2020-11-21
     昨日、専門家会議から、提案を提出いただいたこのタイミングで、本日、対策本部を開催し、私からそれぞれの閣僚に感染対策を指示いたしました。まず、政府として、できることは速やかに実行するということです。重症化しやすい方々や高齢者の方々、医療施設・介護施設において、検査を集中的に国費で行います。
     さらに、GoToトラベルについては、感染が拡大している一部地域において、一時停止をする措置、これを導入したい、このように思います。また、飲食でありますけれども、時間短縮、こうしたことの対応策として、政府は、交付金でここはしっかり支援したい、このように思います。そして、GoToイートについては、新規発行の一時停止など、これは自治体に要請させていただきたい、このように思います。
     国民の皆さんの、命と暮らしを守るのが政府の最大の責務だと思っています。今回、この現状の中で、国民の皆さんに、さらにお願いをさせていただきたいと思います。それは、スーパーコンピューターでもその効果が立証されておりますのがマスクです。是非、このマスクを皆さんが会食する際も含めて、マスク着用を心からお願い申し上げたい、このように思います。そして、手洗い、3密の回避という、この感染防止策の基本をもう一度心掛けていただきますように、国民の皆さんに心からお願い申し上げたいと思います。


    件のスーパーコンピューターは,咳・クシャミのときの飛沫の動きをシミュレーションしただけである。
    ウィルスの動きのシミュレーションではない。
    実際,ウィルスの動きのシミュレーションは,いまの科学のレベルでは遠く及ばないことである。

    知るべし。
    飛沫と新型コロナウィルスとでは,大きさが東京ドームと風船玉以上に違う。
    理化学研究所やマスコミは,東京ドーム十万ないし百万個が吹き飛ぶ軌跡のシミュレーションを,風船玉 (その数不明) が吹き飛ぶ/流れる/漂う軌跡のシミュレーションだと(かた)っているのである。
    そして政府は,この騙りを──騙りだと知ってか知らずか──さらに吹聴する。

    もっとも,インテリジェンスは政治に求めるものではない。
    政治は,理知で動いているのではない。
    政治は,大衆の愚昧の延長である。


    「新型コロナ=馬鹿な戦争」は,堂々巡りする「終わらない戦争」である。
    この堂々巡りのダイナミクスは,つぎが要素になっている:
     (a) 感染者の掘り起こしの拡大 → 陽性者発見数の増加
     (a1) 陽性者発見数の増加 → 感染者の掘り起こしの拡大 → 陽性者発見数の増加 → ‥‥‥ の螺旋
     (b) 陽性者発見数の増加 → 自粛管制発動
     (b1) 自粛管制発動 → 経済落ち込み → 経済振興策 → 経済振興策が「感染拡大」の理由にされる → 自粛管制発動 → ‥‥‥ の螺旋
     (c) 自粛管制 → 生活困窮 → 財政出動
     (c1) 自粛管制の繰り返し → 生活困窮者増加の一途 → 財政出動 (金造り) の常套化 → 債務増加の一途 → ?

    「新型コロナ=馬鹿な戦争」は,このダイナミクスが<渦>の破局 に向かうのか,それとも<波>の安定相を得るのかの,壮大な実験の趣きになってきた。

    上に示したダイナミクスの要素は,互いに正のフィードバックがかかる関係になっているので,このままでは<渦>になる。
    <波>になるには,負のフィードバックをかける要素が加わらねばならない。
    その1つとなるものに,財政出動 (手当金支給) では救えない生活困窮者の<顕在化>がある。

    いまは,マスコミが生活困窮者を隠蔽しているステージである。
    マスコミは,余裕のある者の「新型コロナ恐い」「自粛やむなし」の声を拾って,生活困窮者を隠す。
    余裕のある「生活困窮者」に「工夫してやっていくしかない」を言わせて,生活困窮者を隠す。

    いまは,政治も生活困窮者を隠蔽しているステージである。
    営業自粛に対する「感染拡大協力金」は,欺瞞である。
    これを得るのは,経営者だからである。
    「感染拡大協力金」は,解雇される者の存在を隠蔽する。


    「新型コロナ日本」は,「格差社会日本」である。