Up 備考 :「地方自治」論 作成: 2020-06-19
更新: 2020-06-19


    むかしネットワーク川柳に「集中と分散を繰り返し」というのがあったが,世に現れる組織論はみなこんなふうになる。
    組織がうまくいくことなどないので,世代忘却をはさんで,
      「小さいのがバラバラだからダメなのだ,一つにせよ」
      「図体が大きいから身動きできなくてダメなのだ,分割せよ」
    を永遠に繰り返すのである。
    そして国の場合が,「中央集権」論と「地方分権」論の行ったり来たり。

    「地方分権」論は,地方自治体が思うほど賢くない──むしろだらしない──ので,頓挫する。
    「中央集権」論は,利権をのさばらせることになるので,これまたよろしくない。
    結局何事も中庸ということになるのだが,中庸は組織のダイナミクスによって自ずとなるものであって,人智の及ぶところではない。
    人間なんぞは「集中と分散を繰り返し」の愚をやるばかりである。