Up 備考:10n 級<組み合わせの数>の計算法 作成: 2021-09-24
更新: 2021-09-24


      例題:
      箱の中に,50個の赤玉と50個の白玉がある。
      箱を何回振ったら,そのうちの1回が《左片方の50個が赤玉だけ》になっているか?


    1. 《左片方の50個が赤玉だけ》は,赤白各50個が左右に混ざる組み合わせのうちの1つである。
      赤白各50個が左右に混ざる組み合わせの数は,赤白合わせた100個から左にくる50個をとる場合の数と同じで,これは:
        100C50 = 100!/ ( (100ー50)!× 50!) = 100!/ ( 50!× 50!)

    2. 100!の桁数: log10100! = log10e × log100!
      50!の桁数: log1050! = log10e × log50!

    3. スターリングの近似公式より
      loge100! =100 × loge100 ー 100
      loge50! =50 × loge50 ー 50

    4. loge100 = log10100 / log10e = 2 / log10
      loge50 = log10100/2 / log10e = (2 ー log102) / log10

    5.  log10e = 0.4343
       log102 = 0.3010
      を,4の式に代入:
      loge100 = 2 / 0.4343 = 4.605
      loge50 = (2 ー 0.3010) / 0.4343 = 3.912

    6.  5の式を,3に代入:
      loge100! =100 × loge100 ー 100 =100 × 4.605 ー 100 =360.5
      loge50! =50 × loge50 ー 50 =50 × 3.912 ー 50 =145.6

    7.  6の式を,2に代入:
      log10100! = log10e × log100! = 0.4343 × 360.5 = 156.6
      log1050! = log10e × log50! = 0.4343 × 145.6 = 63.23

    8. よって 100C50 = 100!/ ( 50!× 50!) の桁数は:
      156.6 - ( 63.23 + 63.23 ) = 30.14

    9. 結論: 1030 回くらい振れば,そのうちの1回が《左片方の50個が赤玉だけ》になっている。