Up 適応 : 要旨 作成: 2017-11-08
更新: 2017-11-08


    環境は,変化する。
    これまでの生き方が通用しない変化に対しては,これまでの生き方を変えて対応しなければならない。
    そうでなければ,生きられない。
    こうして,<生命体>は「適応」を含蓄する。


    「適応」には,個のレベルと種のレベルがある。

    個のレベルの「適応」は,必要能力の向上である。
    ──「必要能力の向上」には,形質の変化も含まれる。

    個が獲得した適応能力は,子に遺伝しない。
    獲得形質は遺伝しない」というわけである
    実際,遺伝したら大変なことになる。
    個の好都合は,別の個の好都合にはならない。
    自分の好都合の押しつけは,押しつけられる者にとって大迷惑である。

    こうして,種の「適応」は,「個のリセット」が第一のものである。
    代替わりを「リセット」にすることが,種の「適応」の第一のものである。

    リセットは,「DNA に還る」で実現している。
    このあたりの理は,「まったく巧くできているものだ」とつくづく感心するほかない。


    種の「適応」の第二は,「突然変異」である。
    「リセット」が専らだと,いつまでも同じままである。
    「リセット」のメカニズムを保ちつつ,変化の余地をもつ必要がある。
    これが「突然変異」の意義である。
    この理もまた,「まったく巧くできているものだ」とつくづく感心するほかない。