Up 視野 作成: 2015-01-01
更新: 2018-07-14


    「なぜ わたしは わたしなのか」論は,「わたし」を自分において考えると,思い込みをやって,間違う。
    自分を人間一般に拡げ,「わたし」を人間において考えても,ひどい思い込み・間違いになることは変わらない。

    そこで,動物全般に拡げてみる。
    実際,「わたし」は,意味を「行動主体」くらいに拡張して,動物全般で考えることになる。


    「わたし」を考えられるのは,動物までである。
    その他の生物になると,生命活動は「化学反応」の様相を呈する。

    「わたし」の要点は,「行動」である。
    「行動」は,中枢の命令によって実現するものである。
    中枢の命令による行動が,「わたし」を現すのである。

    中枢命令系を「脳」と謂う。
    よって,「わたし」をもつ生物は「脳」をもつ生物であり,それは動物だ,となるのである。


    「わたし」発現の程度は,脳の発達レベルと対応している。
    脳が未発達の動物種は,生命活動が「化学反応」のように見えることになる。

    脳の進化は,グラデーション模様になる。
    したがって,「わたし」は,グラデーション模様の進化をイメージして考えるものになる。


    生物の進化があり,動物の進化があり,脳の進化があり,「わたし」がある。

     備 考:「生物の進化」の証拠は,DNA である。
    生物の細胞は DNA に記されていることを発現するシステムであり,DNA システムの基本 (二重螺旋構造,情報記号の文法,情報の発現法)は,すべての生物で同じである。