Up | 「カーボン・ニュートラル/リサイクル」デマゴギー : 要旨 | 作成: 2021-12-04 更新: 2021-12-04 |
これは,企業がビジネスチャンスにしていくものである。 経済は,「その場に留まるためには、走り続けねばならない」というものである。 走り続けるためには,走らせてくれるものが要る。 それは,テーマ (「お題目」) である。 テーマに必要なことは,それで以て走り出せることである。 これができるものなら,何でもよい。 企業は,そのテーマをビジネスチャンスにする。 テーマを達成しようとする企業が自分であることを,大衆にプロパガンダする。 大衆は,企業のプロパガンダパフォーマンスを見て,これで未来はだいじょうぶと安堵する。 プロパガンダは,騙しである。 騙す者は,どうすれば大衆を騙せるかを,よくわかっている。 大衆を騙すには,キャッチフレーズを用いる。 それは,外国語のフレーズをカタカナしたものである。 大衆は,キャッチフレーズを<福音>にする。 大衆は,キャッチフレーズの中身を考えるということを知らない。 大衆は,キャッチフレーズを疑うということを知らない。 「カーボン・ニュートラル/リサイクル」の中身を考えるとは,つぎのようにすることである:
そして実際,このキャンペーンは,Qーqをゼロにする方法については思考停止を決め込んで,「カーボン・ニュートラル/リサイクル」をただ唱えているわけである。 一方,この手の騙しは,目くじらを立てるようなものではない。 経済はゲームである。 このゲームのプレイヤーは,騙す者・騙される者と,そして騙されたふりをする者である。 ひとが生業うとは,このいずれかの役に就くことである。 ひとがこの役に就くようになっていくことを,「大人になる」と謂う。 大人を汚いもののように見る子どもも,その大人になるのである。 |