Up 太陽光パネルに耐用年数がやってきたとき 作成: 2023-08-31
更新: 2023-08-31


    ひとは,太陽光発電に参画することは「エコ」への貢献だと思っている。
    褒められるべきことだと思っている。


    太陽光発電を始める者は,太陽光パネルに耐用年数が来るときのことを考えない。
    面倒な話になりそうだからである。
    ひとは,面倒な話になりそうなことに対しては,思考停止を決め込むようになっている。

    太陽光パネル (公的には,「太陽電池モジュール」のことばが用いられる) には,有害物質が含まれている。
    よってそれの廃棄は,法の定める「産業廃棄物」扱いになる。 ──産業廃棄物の品目のうち「金属くず」「ガラスくず,コンクリートくず及び陶磁器くず」「廃プラスチック類」の混合物として取り扱われる
    埋立処分は、管理型最終処分場への埋立となる。

    かくして,使用済み太陽光パネルの取り外し・廃棄は,面倒である。
    出費も大きい。


    そうすると,どうなるか?
    パネルの廃棄にコストをかけるより,パネルの放置を択ぶ者が,出てくる。
    また,費用の捻出もパネルの放置も難しいとなる者だったら,不法投棄に及ぶかも知れない。

    そして,きちんと廃棄されたとしても,つぎのような状況になる:
      経産省 資源エネルギー庁 (2018) :
      「 同時期に設置された太陽光パネルは、いずれ大量廃棄の時期を迎えます。ピーク時には、使用済み太陽光パネルの年間排出量が、産業廃棄物の最終処分量の6%におよぶという試算もあります。」


    太陽光パネルの設置は,大規模になれば自然破壊になる。
    そして小規模でも,廃棄のステージまで見ていけば,ぜんぜん「エコ」でなくなる。