Up ユ二フォーム : 要旨 作成: 2021-07-02
更新: 2021-07-02


    「平等」の方法は,同調+粛清である。

    同調には,内からの主体的同調と外からの強制的同調 (「同調圧」) がある。
    この同調ダイナミクスは,集団の個を同じ格好にしていく。

    ただし,生物の本質には「個の多様性」がある。
    実際,これが無ければ種の進化は無く,そして進化が無いことは,種が続かない──そもそも種が起こることが無かった──ということである。

    「平等」の実現は,この「個の多様性」を潰していかねばならない。
    その潰すシステムが,粛清である。
    違う格好をする者を,現れてくる度に粛清する。

    こうして「平等」を実現する集団は,ユニフォームになる。


    このダイナミクスを最もよく見せてくれたものに,中国文化大革命がある。
    その時,すべての者が人民服・人民帽の格好になった。
    顔の表情のつくり方にも文化大革命仕様が出来上がった。

    ちなみに,人民服・人民帽は,「男女平等」が実現される形を示した。
    「男女平等」の実現は,あらゆる<格好>において男女の区別を無くすることである。
    そして,男女の区別の無い制服は,これの第一歩である。


    同調+粛清のダイナミクスは,集団をユニフォーム集団にする。
    翻って,ユニフォーム集団は,同調+粛清のダイナミクスで実現されている集団である。

    例えば,日本の学校。
    これはユニフォーム集団である。
    ユニフォームの基盤は,制服である。
    そして制服は,制服を着ることの生徒間相互同調と,制服を着ない生徒に対して学校が行う粛清 (退学処分) で実現されているわけである。
    ──ただし,男女の制服を違えている点で,「男女平等」に関してはまだまだである。