Up 「ネットワーク犯罪」の内容 作成: 2008-01-11
更新: 2008-01-11


    (ここでは,「ネットワーク」のことばを「ネットワークないしその中のコンピュータ」の意味で用いる。)


    「ネットワークの寄生虫感染」と「寄生虫感染したネットワークに対する/を使った犯罪」は,区別して考える必要がある。
    実際,「寄生虫感染」の議論で盛り上がってしまう結果,これに続く「犯罪」の方が思考停止される現状がある。

    「感染する・しない」を決定的なポイントとする考え方は,間違いである。
    実際,「感染する・しない」を決定的なポイントとする考え方に立てば,感染したら一巻の終わりである。 しかし,セキュリティビジネスが商品とする「万全の措置」にお金をきちんきちんと払っていても,感染するときは感染する。

      「万全の措置」は,守備していない寄生虫感染に対しては無効である。
      特に,新種の寄生虫感染の出現では,「万全の措置」がこれに追いつくまでの期間は,感染を避けられない期間になる。


    正しい考え方は,つぎのようになる:

    1. 感染の仕方とそれにつづく犯罪の内容を理解する
    2. 各局面で適切に対応できるようにする。
      特に,「感染している状態にあって,犯罪に対応する」術を知り,実践する。

    以下,「ネットワークの寄生虫感染」と「寄生虫感染したネットワークに対する/を使ったビジネスタイプの犯罪 (すなわち,テロタイプではない犯罪)」について,これの内容 (ただし可能性も含め) を概略的に示す。

    1. 個人 A の PC を寄生虫感染させる場合

      • 寄生虫=バックドア
        (PC を,不正アクセスの踏み台に使う)
        • 不正アクセスの足跡を消す

      • 寄生虫=兵隊ロボット
        (PC を,犯罪に使う兵隊部隊の一員にする)
        • 誹謗・中傷メール,スパムメール,ウィルスメール等を発信・中継させる
        • DoS攻撃に参加させる

      • 寄生虫=盗み見
        • A の個人情報を,虫使い宛に知らせる
          (情報は,なりすまし犯罪に使う)
            個人情報: ID・パスワード,クレジットカード番号等
            なりすまし犯罪: ネット上売買等
        • その他犯罪に使える情報を,虫使いに知らせる
          (情報は,犯罪に使う)
          例えば,A が勤務する組織 B に属するファイルを,つぎのような理由・目的から,取得しようとする (ただし,B に属するファイルを,A が自分の PC に入れている場合):
            自分にとって価値
            裏マーケットで売買
            漏洩事件として暴露し,Bを困らせる

    2. サーバ機を寄生虫感染させる場合

      • 寄生虫=バックドア
        • このサーバ機を,不正アクセスの踏み台に使う
            不正アクセスの足跡を消す

        • 犯罪に使う隠れサイトを,このサーバ機の中に構築する
          • 有害・違法な情報/コンテンツを提供・取り引きするサイト
          • フィッシングの導き先のウェブサイト
            ──つぎのように使う:
            • 現存する会社のサイトになりすまし,これにアクセスしてきた者の個人情報を取得
            • 寄生虫感染させる
          • 詐欺行為をするためのウェブサイト

      • 寄生虫=盗み見
        • ログイン時の入力内容等を,虫使いに知らせる