Up 競争主義が横並びラインを押し上げる 作成: 2007-09-15
更新: 2008-02-16


    国立大学の「法人化」では,国立大学の横並びが重要な力学的要素になっている。( 横並び)

    国立大学は,「大学評価」のために,「改革」を行う。
    「大学評価」で低い点数をつけられることを恐れるという意味で,「改革」で遅れをとることを恐れる。
    互いに遅れをとるまいとすることで,国立大学の横並びがつくられる。

    国立大学のこの横並びの力学には,「よい点数」を狙おうとするモーメント (「競争主義」) も存在している。 ──ある大学が少し突出する。
    しかし,他がすぐにこれに追いつく。
    この力学的運動が,横並びラインを押し上げる。
    ──特に,「コンピュータの人支配」のラインを押し上げる。(例:ソフトウェア管理台帳の規程化で横並び)

     註 : 成果主義の要諦は,点数をとらせる・点数でデコボコができる試験問題をつくることである。
    試験によい点数をとる方法は「傾向と対策」であるので,「試験の点数で少し突出する者が出ては,つぎには追いつかれる」が繰り返される。
    ちなみに,成果主義のもとでは,「成果が点数になる仕事」が「仕事」の意味になるので,成果が点数にならない仕事がないがしろにされる。 これが,「成果主義は本業を壊す」の所以である。