Up | 「ネットワークの実験・研究」で始まった | 作成: 2007-09-28 更新: 2007-09-28 |
ネットワーク使用のいまの形は,そのときから始まったのではない。 いまの形は,「事務の電算化」の行政指導と相俟って,徐々に出来上がってきた。 実際,国立大学のネットワークは,「実験・研究ネットワーク」のように始まった。 例えば,北海道教育大学岩見沢校では,ネットワークを実験・研究しようとする教員が,そのままネットワーク管理者になった。 岩見沢校では,1994年のうちにウェブサーバが起ち上げられ,岩見沢校ホームページが開始された。 その当時は,「公式ホームページ」などという概念はなかった。 大学ホームページは,一部教員によるネットワークの実験・研究の一環として,構築と運用が実験されたのである。 1995年になると,ウェブベースの教育システムの実際運用も現れた。 また同年,PPPサーバが立てられ,ネットワークを用いた学校間連携や大学・地域連携の実験が開始された。 その後,いろいろなグループ・機関とのコラボレーションも活発になっていく。 国立大学は,インターネットで先行するものとして,インターネットの普及をリードするという使命を自ずと持たされることになった。 国立大学のそのような役割が,周りから次第に期待されるようになったのである。 しかも当時は,「サービス互恵,情報共有で,連帯の環を拡げる」がインターネットの<常識>であった。 ──「事務の電算化」が実質的に歩み出し,そして「セキュリティ」がテーマになってきて,過去の常識の逆を進むようになるのは,2000年代に入ってからである。 |