Up 概 要 作成: 2008-02-22
更新: 2008-02-22


    本論考は,2部構成でつくられる。
    第1部では,研究スキームを構築する。
    そして第2部では,このスキームを踏まえて,ネットワーク運用・管理における「自由」のデザインの実践を構想する。

    第1部は,今月 (2008年2月) 下旬に第1版をつくる。
    第2部は,まだ準備段階にあり,ある程度の形を見るには少なくとも1年を要する見込みである。

    以下は,第1部の研究スキーム構築の概略である:

    本論考は,「コンピュータの人支配」を警戒的・批判的に主題化する。

    組織のネットワークを考えるときは,組織の特殊性をあわせて考えることになる。 国立大学のネットワークは,「自由」を方法論とし「研究発信」に重点をおくものになる。
      ( I.「国立大学のネットワーク」の意味)

    「コンピュータの人支配」の要素に,人間の「道具に自分を合わせる」傾向性と組織の力学がある。
      ( II.「コンピュータの人支配」)

    道具をつくる人間は,つぎに道具を固定的なものする──自分を道具にあわせていく。 また,道具は,後からくる世代や外から入ってくる者にとっては,所与になる。
      ( III.「道具に自分を合わせる」から「コンピュータの人支配」へ)

    「組織の力学」の要素になるものには,組織内的な力学 (事なかれ主義等),組織外に拡がる力学 (横並び等),組織員の資質,集団心理がある。
    この力学の上に,本末転倒・越権行為の問題が現れてくる。
      ( IV. 組織の力学から「コンピュータの人支配」へ)

    本末転倒・越権行為に向かわせる強力なドライブとして,セキュリティ主義と法令遵守主義が,いま特に問題になる。
      ( V. セキュリティ主義,VI. 法令遵守主義)

    コンピュータ/ネットワークが関わる「支配」の問題を考えるとき,「コンピュータの人支配」の主題からはズレてくるが,コンピュータ/ネットワークの使用統制の問題として,「ネットワーク支配」が警戒的に主題化されてくる。
      ( VII. ネットワーク支配──言論・情報の統制)