Up 「管理者本位」の内容 作成: 2007-09-19
更新: 2008-02-16


    管理者は,管理作業がたいへんになることを好まない。 そこで,管理作業がたいへんにならないようにする運用形態を定める。
    また,管理者は,トラブル発生を好まない。 トラブル対応作業がラクでないということもであるが,トラブル発生は管理の失敗 (→ 責任問題) ということにされてしまうかも知れない。 そこで,トラブルが発生しにくい運用形態を定める。

    管理作業がたいへんにならないようにする運用形態,トラブルが発生しにくくなる運用形態とは,実際上,コンピュータ/ネットワーク使用の統制である。

      自由・多様・複雑が,「管理作業がたいへん」「トラブル発生」の最大要因になる。 これを潰しにかかれば,それは「統制」というものになる。


    管理される側のユーザは,既にコンピュータ/ネットワークに依存する教育・研究行動をつくってしまっている。
    またコンピュータ/ネットワークを使用する中で,新しくそしてより強力な活用法を自ずと考え出していく。──教育・研究行動は,自由・多様・複雑に進む。

    そこで,統制は,この教育・研究行動を損なうことと同じになる。
    コンピュータ/ネットワーク管理の本来の意味は「教育・研究ツール/環境として,コンピュータ/ネットワークの能力を解発 (release) する」であるので,これは本末転倒である。