Up インターネットの理念実現仕様が裏目に 作成: 2007-09-18
更新: 2008-02-23



    インターネットが大学に入ってきたときのそれの思想・理念は,「自由と進歩」「貢献」「共有・互恵」「ユーザ本位」にあった。

    システムには,「共有・互恵」「ユーザ本位」の機能が盛り込まれた。 個が欲することの実現のためにインターネット全体が協力する──そのような考え方である。

      例えば,あるサーバへのアクセスでは,他のサーバに途中の足場になってもらえる。
      メールサーバは,郵便ポストと同じに,だれでもメール送信のために使える。
      自分のサーバを,できるだけ多くの人に使ってもらえるようにする。


    その後,インターネットは,経済インフラ,そして生活インフラへと「成長」した。
    そしてこれに伴い,ネットワークの悪用とそれに対するセキュリティが,問題になってくる。
    アンセキュアなシステムは悪用の踏み台にされることから,そのようなシステムを運用している個人・組織の社会的責任が厳しく問われるようになる。

    ここに,インターネットの「自由と進歩」「貢献」「共有・互恵」「ユーザ本位」の思想・理念を実現するためのシステム仕様は,完全に裏目に出てしまうことになった。