「学生のパソコン必携化」は,<トップダウンで決められ・進められる課題>として示された。
そして,この政策固めに,「パソコン必携化検討WG」が用いられる。
──これは,政府が政策を進めるために「有識者会議」を用いる手法と,同じである。
「本学の大学憲章には,「現代の学校教育現場の多様な課題や現代社会の多様なニーズに対応できる人材養成」が掲げられておりますが,情報化社会である現代社会の様々な課題に対応するためには,パソコンの使用が不可欠です。
本学の教育の向上や大学教育情報システムによる修学支援を充実するには,学生にパソコンを必携化させ,日常的にパソコンを有効利用することによって情報の取り扱い等の教育効果を高め,修学支援に必要な情報を大学から積極的に提供する体制が急務であるとの学長の考えの下,パソコン必携化対策検討WGが設置されました。
つきましては,学生のパソコン必携化を前提とした各教員のニーズを把握したいと思いますので,‥‥ご回答くださるようご協力をお願いします。‥‥」
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「有識者会議」の手法の問題点は,<危うい>ということである。
「有識者会議」は,政略に絡められやすい。
よって,これの危うさについてのトップと「有識者会議」双方の見識,そしてこの危うさへの注意を喚起する多様な声がボトムの方から絶えずあがってくることが,重要になる。
なお,「パソコン必携化検討WG」の位置づけが,つぎのように述べられている (2008-06-30):
「なおこのアンケートは『学生のパソコン必携化を前提とした』アンケートですが,その意味は『学生のパソコン必携化を行った場合』という意味であり,『学生のパソコン必携化が決まった』という意味ではありません。アンケートを作成したワーキングループでは『学生のパソコン必携化を行うかどうか』の議論のする事はできず,あくまでも『学生のパソコン必携化を行った場合』にどのような問題点があるか,経費がどのくらい必要か,等を検討して学長に答申するためのワーキンググループです。」
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