English
インターネット利用におけるユーザ格差
(ページ作成:1995 年)
「インターネットの利用」とは,行為としては,インターネットの端末機(コンピュータ)を操作してインターネットアプリケーションを使用することです。インターネットの端末機をホストマシンと呼びます。
インターネットの利用では,つぎのような形で差が出てきます:
- 身近にホストマシンがあるかどうか
- ホストマシンのつながっている回線の速さ(太さ)
- 自分に使用が許されるアプリケーションの多寡,機能の優劣
インターネットはまだまだ一般者から離れたところにあります。しかしそれは,「コストの点で敷居が高い」ということであって「利用が許されない」ということではありません。
実際,個人でホストマシンをもつことはできます。「プロバイダー」と呼ばれる業者とインターネット接続を契約する方法です。通常は,自分のパソコンを一般電話回線を経由してインターネットにつなぎますが,上手にプロバイダーを選ばないと,(2) が要因になって通信速度の面でストレスを感じることになります。デジタル回線(ISDN),さらにはデジタル専用回線でつなげば改善できるのですが,コストの問題があります。現時点では,自分の学校,職場に設備されているホストマシンを使う形のインターネット利用が,一般的でしょう。
アプリケーションの多寡,機能の優劣の「差」は,つぎのことが理由です:
- アプリケーションおよび機能は,ネットワークの設計者,管理・運用者がサービスしてくれたもの。
- そのサービスを受けるためには,ネットワーク管理者の認可が要る。
例えば,電子メールは「局留め郵便=私書箱」のシステムですから,「私書箱」を構築し「私書箱」所有者の登録をしてくれた人がいたわけです。それはネットワーク管理者ですが,電子メールを利用できる人とはネットワーク管理者からこれらの世話をしてもらえた人のことです。
一方,いま流行ってきているWWWは,「見る(ブラウズ)」に関しては資格は必要ありません。最近日本でも,ホストマシンの設置を売り物にした喫茶店(「インターネット・カフェ」)がポツポツ現れてきてますが,そこではだれでもWWWのブラウズができます。しかし,自分のホームページの制作ということになると,電子メールの場合と同様,システム構築で世話をしてくれる人が現れてくれなければなりません。