Up | マイナンバー : 要旨 | 作成: 2024-10-10 更新: 2024-10-10 |
IT時代のライフは,ITサービスを利用させられるライフである。 サービスは,ユーザー登録をして,ユーザーとして利用する。 ユーザー登録の中身は,<自分を証す物>の提出である。 <自分を証す物>の条件は,「自分だけが持てる (他の者は持てない)」である。 <自分を証す物>には,国に登録されている<自分の表現>が印されている。 実際,<自分を証す物>を唯一無二にしているものは,<自分の表現>である。 <自分の表現>は,これまで「戸籍&住所」であった。 そして<自分を証す物>は,自動車免許証や健康保険証が用いられてきた。 しかしいまの時代は,「戸籍&住所」を自分の表現として持てない個人が,増えていく時代である。 婚外子・代理出産・精子バンク・同姓婚・夫婦別姓・離婚・独身等々がふつうのことになり,且つ重なり合うことで,「戸籍」の形式を保てなくなる。 そして「家」の終わりは,住所を持てない者を増やすことになる。 こうして,<自分の表現>と<自分を証す物>のリセットが,必至となる。 これが,いま国が進めている「マイナンバー」「マイナンバーカード」というわけである。 マイナンバー,マイナンバーカードは,IT によって現実的なものになった。 実際,マイナンバー・サーバーを中央とする全国ネットワーク (クラウド) が成ればこそ,マイナンバーは全国いたるところで通用する<自分の表現>になるのである。 マイナンバーの徹底を課題とする行政は,マイナンバーカードの「お得」を宣伝する。 しかしマイナンバーは,「お得」や行政の効率化が理由で導入するのではない。 「家」が崩壊している;これまでの国民の個人表現は今後使えない;国民番号にするしかない;これを導入するばかり──ということなのである。 加えて,日本はこれから,日本に移住して日本国籍をとる外国人が増えていく。 日本は,彼らが日本人であることがふつうになる。 実際もう既に,「日本人の顔・体形・名前」といったものは存在しない。 そしてこの混淆・均等化を確実にしてくれるのも,マイナンバーなのである。 |