Up プリペイ・ポストペイ──そのしくみ 作成: 2024-09-27
更新: 2024-09-27


    現金をもたず,スマホで支払いをする──これがいまの支払いのスタイルになっている。
    スマホをキャッシュレス決済端末にかざすことで,支払いが成立するというわけ。
    これは,どんなしくみになっているのか?

    「プリペイ (先払い)」と「ポストペイ (後払い)」の二つのタイプがある。


    プリペイのしくみは:

    スマホをチャージ専用機の所定の場所に置き,スマホにチャージしたい額の現金を投入する。。
    そうすると,その額がスマホに内蔵の ICチップに,無線通信で入力される。
    支払いは,このスマホをリーダーにかざす。
    無線通信によって, ICチップに記録されている額が,支払い料金の額だけ減じられる。
    これで支払いが成ったわけである。

    ICチップに記録されている額が「マネー」であるのは,事業者が「マネー」として扱っているからである。
    このシステムの要点は,「同一の事業者の中で閉じている」である。
    他の場所では,「マネー」として通用しない。

    翻って,複数の事業者が連携することで,ICチップに記録されている額が「マネー」として通用する圏を拡げることができる。
    実際,「消費者の囲い込み」ということで,これが進行している。
    ポイント還元でお得!」の宣伝が喧しいが,それは自分たちの圏に消費者を呼び込む方法として用いられているわけである。,

    プリペイ (先払い) が択ばれるいちばんの理由は,匿名性である。
    ポストペイ (後払い) は,信用で買うわけだから,個人情報を事業者に与えることが必要になる。


    そのポストペイのしくみは,つぎのようになる:

    スマホから決済端末への口座通知は,ユーザーがアプリ上に表示したコードを決済端末が読み込む方式がいまは主流だが,無線通信方式が不可能というわけではない。

    ポストペイのしくみは,徹頭徹尾,信用で成り立っている。
    どうしてここまで互いを信用できるのか不思議なくらいだが,ユーザはこの信用関係を受け入れる。
    即ち,ユーザが決済アプリをインストールし必要な設定をするとき,それはこの信用関係を受け入れたということなのである。