文生成システムとは,つぎのようなシステム
(NV,TV,P,S)
のことである(註1):
- NV,TVは,互いに交わらない有限集合。
NV の要素は非終端記号(nonterminal sym-bol)と呼ばれ,TV の要素は終端記号(termin-al symbol)と呼ばれる(註2)。
V=NV∪TVとおき,Vの要素を記号と呼ぶ──対応して,V*の要素を記号列と呼ぶ。
- Pは NV+×V* の有限部分集合で,その要素は生成規則(production rule)と呼ばれる。
- Sは NV の要素で,生成の開始記号あるいは初期記号(initial symbol)と呼ばれる。
そして,PをプロダクションとしてSから導かれる記号列で,終端記号のみでなるものを,(Gによる)文と呼ぶ。
文全体の集合は,帰納的集合である。
(註1) ここで定義する文生成システムは,“句構造文法(PSG,phrase structure grammar)”と同じものである。
(註2) “字彙(alphabet)”が,TV に対する解釈になる。
NVは,文生成に使用される補助記号の集合を意味する。
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