Up 2.4.3 計算  


 変形に対する一つの読みが“計算”である。実際,“計算”は,プロダクションによって記号列を別の記号列に変形する過程(註1)と見なされる。そしてこのように見ることで,“計算という概念が,[記号]処理という概念に結びつく”(註2)

 文αの文βへの変形が“計算”と読まれるとき,βはαに対する計算結果であると言う。



(註1) “このような過程を生成するには,適用すべき幾つかの規則を書き連ねる必要があるであろう。この規則の並びも,実効的手続きであると考えられるのである。”[福村晃夫,『アルゴリズム理論入門(コンピュータ基礎講座2)』,昭晃堂,1977.p.56]

(註2) [ibid.,p.57]