Up 2.7.1 文生成変形システムの同型  


 二つの文生成変形システム

Ti=(Gi,Gi,(Si,Di))(註1) (i=1,2)

が同型であることを,以下の条件を満たすことと定義する。

 即ち,

Gi=(Ni,Ti,Pi,Si),
Si=(Gii,Ri),
  Gi=(Ni,Ti,i,i),
Di=(VDi,PDi)
(i=1,2)  

とするとき,
  1. G1G2の間の(文生成システムの)同型f=(fN,fT
  2. G1G2の間の(文生成システムの)同型=(N,T
  3. 1対1対応 d:VD1─→VD2
で,つぎの条件を満たすものがとれる:
    (1) fは,G1G2の間の同型を導く。
    (2) つぎの二つの図式はともに可換:



    (3) fNNは,代入規則の間の1対1対応を導く;
    (4) fとdは,1対1対応 PD1─→PD2 を導く(註2)
また,このときのf,,dの組(f,,d)を,T1のT2の上への同型と呼ぶ。



(註1) 文生成変形システム (G,H,(S,D))において,GHは同値な文生成システムなので,Gは最初からHとしてとられていると考えてよい。したがって,GHとして一般性を失わない。

(註2) 即ち,MiTi∪VDi(i=1,2)に対し,M1のM2の上への1対1対応hが,
h|T1 =fT
h|T1T
h|VD1 =d

で定義され,さらに
h*:M1*\{ε}─→M2*
が,つぎのように定義される:
 h*(x12・・・・xn) =h(x1)h(x2)・・・・h(xn)
(x1,・・・・,xn∈M1
このとき,h*|PD1がPD1とPD2の間の1対1対応になっていること。