Up 3.2.2 文生成変形システムからのテクスト生成変形システムの標準的導出  


 文生成変形システム

(G,H,U),U=(S,D)
S=(H,σ,R),D=(VD,D)

(§2.5)から,テクスト生成変形システム

(G#,H#,U#),U#=(S#,D#)
S#=(H#,σ#,R),D#=(VD,D#)

をつぎのように導く。

  1. シェマ関数σ# は,
    σ#(TXT)=TXT
    とおいてσを拡張したもの。ここで,TXT,TXTは,それぞれH#,H#の開始記号。

  2. D# は,集合

    /αφβ/ /αφβ^αψβ/,
    /txt^αφβ/ /txt^αφβ^αψβ/,
    /αφβ^txt / /αφβ^txt ^αψβ/,
    /txt^αφβ^txt1/ /txt^αφβ^txt1^αψβ/
    | φ≠ε,φ→ψ ∈D,αφβは句 }
    /ε/ /φ/,
    /txt/ /txt^φ/
    | ε→φ∈D}
    ⊂(TV#∪VD)*×(TV#∪VD)*
ここで,‘/’はテクストの両端を表わすメタ記号。

 要するに,

(*) 《テクストΦと,φの句φ,そしてDで定義されている変形によってφから導かれる文ψに対する変形
Φ→Φ^ψ
は,テクスト変形規則》

と定めようというわけである。

 なお以下,簡単のために,Dの記述を以ってD#の記述に代えることにする。